鍋のおいしい季節になりました。たれは普段何を使っているでしょうか?私はソラチしゃぶしゃぶのたれとポン酢の2種類をよく使います。さて、このポン酢ですが「ポン」はどういう由来があるのか気になったので調べてみました。
ポン酢とは
そもそもポン酢というのは橙(だいだい)や酢橘(すだち)などの柑橘類の絞り汁を醤油に混ぜた「ポン酢醤油」のことを指します。
ポン酢はもともとオランダ語で柑橘類の果汁を意味する「pons(ポンス)」の「ス」の部分に「酢」をあてたものです。
家庭用ポン酢まで
当初ポン酢はオランダと深い関係にあった長崎をはじめとする九州地域で料理店のみで調味料として使用されていました。
柑橘果汁が酸化しやすく一般家庭での取り扱いが難しかったからです。
しかし1964年(昭和39年)にミツカンが味付けポン酢を関西で試験的に販売し、その後1967年(昭和42年)には全国で販売されるようになりました。
今ではミツカン以外のメーカーからもたくさんの「味付けポン酢醤油」の類似商品が販売されています。
じゃああのポンは?
ポン酢はオランダ語のponsが変化したものだとわかりましたが、それではあのポンは?ということで「ポンカン」を調べてみます。
ポンカンは・・・
ポンカンの原産国はインドのスンタラ地方でインドの地名「Poona(プーナ)」と柑橘類の「柑」からとったと言われています。
なんとポン酢とまったく関係ありません!
ポンカンはインドから中国、台湾と渡り1896年に台湾から鹿児島に苗木50本が送られてそこから日本で栽培が広まったといわれています。
ちなみに似たような名前の「デコポン」は1972年に「清見」という温州(うんしゅう)みかんとスイートオレンジの雑種の柑橘類を掛け合わせてつくられた比較的あたらしい柑橘類です。
ポンジュースは・・・
子供のころによく飲んだ「ポンジュース」果汁100%で酸っぱさが記憶に残っているジュースですよね。これはさすがに柑橘類のことを指すとおもったら・・・
ポンジュースの名付け親は、松山藩主の血を引く、当時の愛媛県知事 久松 定武氏です。発売当時の宣伝ポスターには『日本で生まれて世界に輝くポンジュース』とうたっており、日本一のジュースになるようにとの願いを込めてつけられたものです。 「日本(ニッポン)一」のポンから取りました。
えひめ飲料「なまえの由来」
https://www.ehime-inryo.co.jp/pomstory/namae.html
・・・・・・・・柑橘類関係ありませんでした
言葉はたくさんの外来語を招きいれ時代とともに変化していきます。
日本語だと思っていたあの言葉や名前が実は違う国の言葉だったということは他にもたくさんあります。これからも気づいたものから調べていくことにしようかと思います。