UTMパラメータの設定方法:utm_mediumとutm_sourceのどちらに「qr」を含めるべきか?

※本記事はプロモーションを含みます

1. はじめに

QRコードを活用してウェブサイトのアクセスを解析する際、Googleが提供するCampaign URL Builderを利用することで、アクセス元を明確に把握し、マーケティング戦略を最適化できます。

しかし、QRコードからのアクセスを追跡する際、utm_mediumutm_sourceのどちらに「qr」という値を設定すべきかのサイト毎に異なる方法が示されているためどちらが正しい設定方法か悩むことがあります。

本記事では、UTMパラメータの役割を整理し、QRコードに最適なパラメータ設定方法を解説します。


2. UTMパラメータとは?

2.1 UTMパラメータの基本

UTMパラメータ(Urchin Tracking Module)は、ウェブサイトのアクセス元を追跡するための特別なURLパラメータです。Googleアナリティクス(GA4)と組み合わせることで、マーケティング施策の効果を正確に測定できます。

UTMパラメータには、以下の5種類があります。

  • utm_source(トラフィックの発生元)
  • utm_medium(トラフィックの媒体)
  • utm_campaign(キャンペーンの名前)
  • utm_term(検索キーワード)
  • utm_content(異なるリンクを識別するための値)

2.2 utm_sourceutm_mediumの役割

UTMパラメータの中で最も重要なのが、utm_sourceutm_mediumです。これらは訪問者がどの経路でウェブサイトにアクセスしたかを特定するために使用されます。

  • utm_source:トラフィックの発生元(例:google, facebook, newsletter)
  • utm_medium:トラフィックの媒体(例:cpc, email, organic, referral)

これら2つの値を適切に設定することで、マーケティング施策の効果を正確に測定できます。


3. QRコードにおけるutm_mediumutm_sourceの適切な設定

3.1 QRコードに適したutm_medium

utm_mediumには、トラフィックの媒体を指定します。Googleの公式ドキュメントでは、「organic」「cpc」「email」「referral」などの広範な分類の使用を推奨しています。

QRコードは主に印刷物やデジタルサイネージなどのオフラインメディアで使用されるため、適切なutm_mediumの例として以下が考えられます。

  • qr(QRコード専用の値)
  • offline(オフラインメディア全般を示す値)
  • print(印刷物経由のアクセスを示す値)

特に「qr」を使用することで、QRコード経由のトラフィックを明確に識別できます。

3.2 QRコードに適したutm_source

utm_sourceは、トラフィックの発生元を特定するためのパラメータです。QRコードの設置場所に応じて、以下のような設定が推奨されます。

  • ポスターのQRコードutm_source=poster
  • チラシのQRコードutm_source=flyer
  • 雑誌のQRコードutm_source=magazine
  • SNS投稿のQRコードutm_source=social
  • 店舗POPのQRコードutm_source=pop

たとえば、ポスターにQRコードを掲載する場合は、utm_source=posterutm_medium=qrという組み合わせが適切です。


4. 具体的な設定例

以下の表は、代表的なシナリオにおけるUTMパラメータの設定例です。

配布媒体設定例
ポスターutm_source=poster&utm_medium=qr
チラシutm_source=flyer&utm_medium=qr
雑誌広告utm_source=magazine&utm_medium=qr
店舗POPutm_source=pop&utm_medium=qr
SNS投稿utm_source=social&utm_medium=qr

これにより、Googleアナリティクスで各設置場所からのアクセスを個別に分析できます。


5. よくある間違いと注意点

5.1 utm_sourceに「qr」を設定するのは不適切?

一部のサイトではutm_source=qrという設定を推奨していますが、これは適切ではありません。utm_sourceはトラフィックの発生元を示すため、具体的な配布媒体を指定すべきです。

NG例:

<https://example.com/?utm_source=qr&utm_medium=online&utm_campaign=2024promo>

OK例:

<https://example.com/?utm_source=flyer&utm_medium=qr&utm_campaign=2024promo>

5.2 utm_mediumに「qr」を含めないケース

企業によってはutm_medium=offlineutm_medium=printを使用する場合もあります。自社のマーケティング施策に合わせて、適切な値を選択してください。


6. まとめ

QRコードを用いたアクセス解析では、適切なUTMパラメータの設定が不可欠です。

推奨される設定

  • utm_source:QRコードが設置された具体的な媒体(例:poster, flyer, magazine)
  • utm_mediumqr または offline

この設定により、Googleアナリティクスでのデータ分析の精度が向上し、QRコードを活用したマーケティング施策の最適化が可能になります。

QRコードの効果を最大限に引き出すため、適切なUTMパラメータ設定を心がけましょう。


7. 追加のヒント

7.1 UTMパラメータを活用したA/Bテスト

QRコードのデザインや配置場所によって、スキャン率は大きく変わります。A/Bテストを実施し、異なるutm_campaign値を設定することで、最も効果的なデザインや配置を特定できます。

7.2 短縮URLを活用する

UTMパラメータ付きのURLは長くなりがちです。BitlyやGoogle URL Shortenerを利用して短縮URLを作成することで、QRコードをよりシンプルにできます。